ぷるぷるっと Top - 原型作品 - ミン姫(ミィ姫)

ミン姫(ミイ姫)の組立てについて

1. はじめに

ワンフェス 2003 夏にて、ミン姫をお買い上げくださった皆様ありがとうございました。 商品付属の取扱説明書には書ききれなかったキット製作時のポイントをまとめたので、 ぜひ製作上の参考にしてみてください。

[※ 今回、自分の複製技術の未熟さによるものが大きいのですが、硬化の早いレジンを流すために 全体的に湯逃げの拡大などを図ったのですが、バリ等が目立ちパーツの処理が大変で キットを組みにくいとのご指摘をいただきました。同じように組みにくいと思われる方が みえましたら、パーツの交換(新規シリコーン型にて)を常に受けつけておりますのでお気軽 にメールなどでご相談下さい。]

2. パーツ構成

  1. 上半身
  2. 前髪
  3. イヤリング x 2
    (予備としてキットには 3 つ付属)
  4. 腕輪
  5. 右腕
  6. 左腕
  7. 左足含む下半身
  8. 右足
  9. 羽飾り
  10. ベール
  11. 胸の帯
  12. ドレス右側(胴体)
  13. ドレス左側
  14. スカート
パーツ構成

3. 上半身

■ 羽飾り

組立て時にベール自身の重みで、羽飾り・ベールが取れやすいので、羽飾りには必ず軸うちが必要です。 また軸うちですが、軸の長さを少し長くするか、垂直よりほんの気持ち少し後ろへ角度をつけると 反発力がかかるのでしっかり固定できるはずです。

■ ベール

埋まってしまっているリングの穴を開ける場合、まず 1 〜 1.5 mm くらいの穴を横に三つくらい空け、 内側の輪郭に沿ってナイフで広げるとやりやすいと思います。またピンバイス等で穴を開ける場合は 1 mm 程度の小さい穴でも、必ずけがき針や先のとがったものでアタリをつけてから 作業すると間違いがなくて良いです。

穴を横に三つくらい開ける ナイフで穴を徐々に広げていく

■ 前髪 〜 上半身

右腕の脇あたりのバリ(赤い部分)が分かりにくいと思います。下記の写真と胴体の合いをみながら 処理を行ってみてください。

■ イヤリング

とても小さいので無くしやすく処理のしにくいパーツです。自分は、下記の写真のように、 布テープ(ガムテープの強力な方)にくっつけて、かるく親指で押さえながらペーパーがけをしました。 慣れるまで少し作業がやりにくいかもしれませんが、パーツが不意にすべってどこかに飛んでいったりすることがなくていいです。 耳とをつなぐ穴は 0.5 mm ぐらいが良いです。 耳との取り付け位置はちょうど耳の丸い部分の下にくるようにしてください。

4. 胴体 〜ドレス

■ ドレス

ドレス右側(胴体)とそれに合わせるドレス左側を接着する際は、下記のようにスカートを 基準に合わせてください。

  1. まず、ドレス右側(胴体)とスカートをダボをもとにはめます。
  2. そしてそこへドレス左側をはめてみて下さい。
  3. スカートについてるダボの両方がぴったりとはまる位置が、ドレス左側の 取り付け位置になります。
  4. この状態でドレス同士の合わせ目に瞬着を流し込み固定します (スカートは塗装後にくっつけた方が塗装が楽だと思います)

■ 胸の帯

胴体と上半身との取り付け時に干渉しやすい場所です。塗装後の組立ての際に、上半身の 塗面を傷つけてしまう(完成品サンプルの作成時に自分もやってしまったのですが)ことが あるので、少々内側を削っておいた方がよいかもしれません。

5. 腕 〜 足

■ 腕

左手の腕輪は、ちょうど脈をはかったりするときに指で押さえるあたりの少し親指側へ よった位置に 0.5mm 程度の穴を開けて取り付けます。よく見ると原型時点で開けた 穴の後が分かるかと思います。

■ 足

ミン姫は完成させるとベールの重みで自立が不安定になるので、必ず台座が必要です。 両足の接地面に軸うちをしておいてください。

6. 各パーツの組立て

■ 頭部の取り付け

まず頭部に前髪、イヤリングを取り付け、次にベールを後頭部のダボをガイドにして頭にかぶせます。この状態だと ベールは後頭部のダボ一点で取り付いていることになり、前髪付近の位置は定まらないです。 なのでベールをだいたいの位置にあわせておいて、最後にはめる羽飾りで位置を固定させます。

■ 胴体、足の取り付け

胴体へスカートを取り付けます。そして両足をはめます。この状態で立たせるとちょうど前面側のスカートの たもと(へり)が地面にちょうど接するはずです。

■ 上半身、胴体の取り付け

胸の帯をはさみながら上半身と胴体をはめます。次に両腕を取り付けます。 そして最後に台座にセットして完成です。

7. 塗装について

キャストのホワイト地を活かしたサフレス塗装ができるよう、肌の目立つ部分には気泡が 入らないようにしたつもりです。それでもやはり気泡がある場合、キャストのカケラや 瞬着パテのアルテコの白い粉末と通常の瞬着を用いて埋めたりすると良いです。 その後、気泡修正したあとが目立つ場合、軽くホワイトを吹き、少し だけでいいので目立たないようにします。

肌色に関しては、自分はクリアー塗料は使わず、顔料系塗料をベースに使用 しました。理由は、クリアー塗料は使いこなしが難しいのと、顔料系だと ある程度隠ぺい力があるので上記の修正あとなどを目立ちにくくできるからです。

肌色の混合は、ホワイト+レッド+イエロー+オレンジで濃い目の肌色を作り、 それを無色クリアーで10倍くらいに薄めました。 こうすると、クリアー塗料の様に重ねれれば重ねるほど濃度を上げていく便利な効果が 得られます。ただサフレスを活かすためにもシャドー部以外は濃くなりすぎないように してください。 このへんのやり方は、以前ホビージャパンの別冊でかなやんさん、そして レプリカント誌で完成品工房アトリエさんが紹介されていた方法を参考にしています。

肌以外の部分は、自分は全てサフを吹いています。特にベールの部分はとても肉厚が薄い のでサフを吹いておかないとちょっとした光で、気泡処理などのあとが簡単に透けて見えてし まうので透過防止のためにもサフ吹きをおすすめします。

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